Role model

阿久津  典之
(2001年卒業)

阿久津 典之
内科全般から消化器内科へ

私は他大学出身で、弘前大学医学部を卒業しました。内科を幅広く学びたいと考えていたところ、当教室前身の第一内科で働かれていた先生より声をかけて頂いたことが、入局のきっかけです。第一内科で学んでいるうちに特に消化器内科領域に関心を持ち、現在は消化器内科学講座で主に肝臓疾患の診療や研究を行なっています。

さまざまな経験で医師として成長できる

当教室では、大きく消化管領域と肝胆膵領域に分かれて治療を行なっています。私が所属している肝胆膵領域では、肝臓がん1つをとっても外科切除以外にさまざまな治療方法があります。血管造影を用いる肝動脈塞栓術や、経皮的ラジオ波焼灼術、さらには抗がん剤治療と、患者さん毎にその状態に最も適切と考えられる方法を選択し治療しております。

私は多くの症例を積み、知識を深めるために、札幌厚生病院や栃木県立がんセンターなどに国内留学させて頂きました。その時にたくさんの症例を経験させて頂いたことは、現在の診療に大変生かされております。また、2005年より大学院へも進学し、博士号を取得しました。研究を行ったことで、臨床だけに従事していた時より、同じ疾患でも、奥深く多角的に考えることができるようになり、診療にも深みが増したと実感しております。

現在は指導医として後進の医師の指導を行ったり、肝疾患拠点病院の役目として他の病院で講演を行ったりと、患者さんの診療や研究以外にも任される仕事が増えてきました。これらの仕事を両立することは大変な時もありますが、非常にやりがいもあります。

夢や希望を実現できる教室

当教室では、臨床にも研究にも全力で取り組める自身の希望を実現できる幅広い選択肢が得られる教室です。若手医師のみなさんには、夢や期待を持ってぜひ来ていただきたいと思っております。臨床や研究をやりながら、共に学ぶ機会を得ることを楽しみにしています。

我妻  康平
(2011年卒業)

我妻康平
大学院に入学しようと思ったきっかけ

医学生の頃には、医療の発展によりほとんどの疾患の病態や治療方法が解明されてきているという印象を持っていました。しかし臨床の現場で働くようになると、原因が解明されていない疾患、治療方法が確立していない疾患、個々の患者さんにより経過が大きくことなる疾患などに遭遇し、いつも悩みながら診療をしておりました。このような疾患に関する知識を深め、また、少しでも臨床に還元ができる実験を行いたいという気持ちで大学院に入学させていただきました。

消化器内科学講座の大学院

私は炎症性腸疾患の研究をさせていただきました。細胞、動物、臨床検体を用いて研究を行いましたが、実験を開始したころは分からないことばかりでした。しかし、実験スタッフの方々にいつでも相談できる環境であり、定期的に行われるミーティングで仲瀬教授をはじめとした先輩方にアドバイスをいただきながら実験を進めていくことができました。

基礎研究をしている間、臨床現場から離れることを心配する方も少なくないと思います。しかし、消化器内科学講座の研究は臨床との結びつきが強いのが特徴です。臨床で疑問に思ったことを動物実験や臨床検体を用いて解明することができますし、実験でうまくいかないときには臨床に立ち戻ることにより次のステップに進むことができます。

さらに、消化器内科学講座では大学院で実験をしている期間も一定の臨床業務を行っておりますし、実験室が教室のすぐ近くにあるため臨床の先生方と接する機会も多いです。また、様々な臨床研究に携わる機会も多く、臨床の最先端に関わることも可能です。

大学院での経験を生かした臨床診療

基礎研究の理解が深まると、臨床の現場においてもより深い病態の考察ができるようになり、複雑な症例の問題解決につながることが期待できます。また、臨床現場で明らかにされていないことや疑問に思ったことに関して、それらを解決するための基礎実験や臨床研究を自ら計画できるようになります。

将来的に臨床を主体に頑張りたい方においても、一定期間基礎研究に携わることによって、深みのある臨床診療ができるようになると考えています。1人でも多くの患者さんを救うために、より多くの方に大学院で研究をしていただきたいです。

柴田  泰洋
(2012年卒業)

柴田 泰洋
内視鏡の奥深さに魅了され、内視鏡に特化した消化器内科医を目指す

私は初期研修終了後、外科や緩和ケア内科の研修を受けていました。消化器内科に関心を持ったのは、こちらに来る前、川崎市内にある病院の内視鏡センター長が内視鏡を巧みに操る姿を目の当たりにしたためです。内視鏡の奥深さを肌で感じた私は、治療だけでなく診療能力も高めたいと考えるようになりました。

そこで北海道で全国レベルの内視鏡検査・治療を実践している山野泰穂先生をご紹介頂き、札幌医科大学 消化器内科学講座で研修させていただくこととなりました。

幅広い症例の経験、さまざまなスペシャリストとの出会い

入局後は、消化管グループに所属しました。当グループでは、内視鏡検査・治療だけではなく、あらゆる消化器疾患の診療と研究に携わることができました。各症例の診断から治療まで、一連の診療を経験させていただき、物事の考え方を再度見直すことができました。

また、当グループにはさまざまな分野のスペシャリストも在籍しています。なかでも、炎症性腸疾患のスペシャリストである仲瀬裕志教授は、さまざまな分野の研究や臨床を熟知しており、大きな刺激を受けました。

これからの進路、若手医師へのメッセージ

2020年度から、全国でも有数の内視鏡検査・治療の実施件数を誇る恵佑会第2病院で、さらに経験を積ませて頂くことになりました。家庭の事情もあり、フルタイムで医局に関わることはできませんが、研究や臨床に携わっていきたいと考えています。

札幌医科大学 消化器内科学講座はレベルの高い医師が揃っています。また、教育的で若手医師にとっても臨床や研究で力をつけられることができる医局だと思っています。ぜひ、多くの方に当医局の魅力を知っていただきたいと思います。

風間  友江
(2012年卒業)

風間 友江
消化器領域に強い総合診療医を目指して

私は、もともと総合的な診療が行えるような内科医、いわゆる総合診療医になることを志していました。しかし、実際に学んでいくうちに、内科のなかで消化器内科領域が占める割合が高いことに気がつきました。そのため、総合診療医を目指す前にまずは消化器内科を学びたいという思いで教室を探していました。当教室への入局を決断したのは、先輩からの勧めと、実際の医局の雰囲気のよさに惹かれたことがきっかけです

今後は消化器領域の基本的な手技として、まず内視鏡の技術を高めたいと思っています。そのうえで内科領域を幅広く学び、総合診療医になることが私の目標です。

谷口  正浩
(2017年卒業)

谷口正浩
スペシャリストとジェネラリストを両立できる消化器内科

私は自治医科大学の出身で、大学の特色から出身都道府県での地域医療従事が義務づけられています。北海道は東北6県を優に超える広大な面積に加えて超高齢化社会、地域医療の格差といった難問が山積しています。私は初期研修の間に消化器内科をローテーションした際、カバーすべき臓器の多さだけでなく良悪性も含めると非常に疾患多様性に富んであり、かつ内視鏡をはじめとした様々な検査・治療が求められるニーズの高い診療科であると実感しました。
消化器領域外の内科全般の知識も求められることから総合的・全人的な医療を行うことで診断から治療、そして予防といった幅広い領域に関わることができ、学問的な面白さだけでなく多くの患者さんのためになる診療科であると考えています。

在籍する先生方は専門領域のスペシャリストであると同時に、総合的に患者さんを診ることのできるジェネラリストでもあります。私自身も専門的な知識と内科一般としての知識を指導していただき、それらを学術集会や医学論文作成といった場で積極的に発表の機会を与えてくれる教育体制に共感し入局を決意しました。

大学を離れていても充実したサポート体制がある

医師4年目の地域医療派遣で、私は道南の北海道立江差病院で総合診療科・消化器内科を一人医長として兼任しました。非常に責任重大な役目ではありましたが、定期的に当講座からの応援もあり症例の相談や情報交換ができ、オンラインミーティングツールを用いた医学論文の抄読会にも参加し、更には指導を受けながら医学論文を執筆することもできました。最新の医学知識の共有だけでなく、支えられているという安心から孤独感を感じることなく勤め上げることができました。
これからも専門性はもちろん総合的な診療力をつけ、再び地域医療へ還元することができればと考え日々精進していく所存です。

高田  夢実
(2018年卒業)

当たり前のことを当たり前にできることを目標にしています。

大学5年生の必修クリクラで初めてローテーションした内科実習が当科でした。先生方が業務に忙しそうな姿にも関わらず患者さんと笑顔で向き合っていたこと、教授をはじめ上級医から後期研修医の先生方まで学生指導に熱心かつ親切丁寧だったことが強く印象に残っています。以降、選択クリクラでもお世話になりJDDW(日本消化器関連学会週間・神戸)にも参加させていただきました。また大学6年生では日本内科学会ことはじめで指導医の先生の下、演題発表をさせていただきました。プレッシャーではありましたが、その後の学会発表の基礎となるかけがえのない貴重な経験になったと思います。初期研修1年目は各内科や救急診療が可能な旭川赤十字病院、2年目6月から大学病院でローテーションしました。どの診療科も興味深くはありましたが、当科の日常臨床はもちろん、医師としての態度や心構え、学会発表や論文作成まで指導して頂ける当科の雰囲気に魅了され、入局を決めました。

後期研修医になってからも自分の得意不得意はありますが、たくさんの先生方や同期・周囲のスタッフの皆さんに支えて頂きながらゆっくりと前に進んでいます。自分のことを大切にしてくれ、自分の成長を喜んでくれる先生方に指導して頂ける環境は本当に有難いと思います。

私は当たり前のことを当たり前にできることを目標にしています。それは1人ひとりの価値観によって捉え方が異なり、知識・技術・態度など何を基準にするかで非常に難しい問題になります。消化器内科や内視鏡医として専門性は欠かせませんが、疾患ではなくヒトでもなく人間を診るという点でgeneralistを目指せたらと考えています。幸いにも4年目に天理よろづ相談所病院で消化器内科および総合内科研修をさせていただけることになりました。他の環境で新しいことを吸収する、それをサポートしてもらえることに感謝しながら、今後も真摯に向き合っていきたいと考えています。

卒後キャリア形成モデルプラン

卒後10年間で・臨床医としてのスキルアップ・内科専門医,内科指導医・各領域の専門医・医学博士をめざす。希望者は国内・海外留学も可能(随時相談)

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目
初期臨床研修 内科専門研修 サブスペシャリティ領域研修および大学院

臨床研修病院

大学病院

教育関連病院(地域基幹病院)

地域関連病院内科専門医

大学病院

AM:臨床業務(市内関連病院) PM:研究業務 医学博士 内科指導医 各領域の専門医

注)内科専門研修および専門医は新専門医制度を想定

キャリア 5
大学の研究テーマ

キャリア5年大学の研究テーマ

内科専門医取得の前後におよそ半数の方が大学院へと進学します。多くの方は卒後5?7年目程度で大学院への入学を検討します。ここでは、現在実際に大学院に通っている石上先生にお話を伺います。

臨床で生じた疑問を研究で解決する

私は診療医として責任を持ち、さまざまな疾患を持つ患者さんをみるようになった際、実際に現場に出ると、こんなにもわからないことが多いのだと気づきました。大学院に入ろうと思ったきっかけは、これらの疑問を少しでも解き明かしたいという思いがあったからです。

大学院では、肝胆膵領域のなかでも胆膵の悪性腫瘍について研究をしています。大学院に入ってみて、基礎研究的な視点を手に入れたことにより、臨床だけをしていたときよりもさまざまなアイデアが浮かぶようになりました。特に当教室の大学院は研究だけに没頭するわけではなく、臨床も続けて行えるので、研究で身につけた視点をすぐに臨床の現場に活かすことができます。

臨床と基礎研究の両立は忙しく苦労も多いですが、教授である仲瀬先生をはじめとする先輩医師がみな親切で、困ったときには相談に乗ってくださるので、自分のペースで取り組むことができます。

キャリア 10
国内・海外留学

キャリア10年国内・海外留学 胆膵領域初の道外留学者として

私は全国レベルの現場に身を置き、自身の成長と教室の発展に貢献したいという思いから、国内留学として2年間、胆膵疾患では全国的に有名な仙台オープン病院で勉強しました。当時、当教室では胆膵領域において道外の病院で留学を経験した先生がおらず、私が初めての経験者となりました。そのため、制度などもまだまだこれからというところで、留学にいたるまではやや苦労しました。しかし、実際に留学したことは非常によい経験となり、自信につながりました。

留学は違いに気付けるよい経験

仙台オープン病院に興味を持ったのは、学会の発表を聴講してその内容に感動したことがきっかけでした。実際に留学を経験して、新しい世界をみたような実感がありました。また、施設ごとの手技や解釈の違いに驚くこともありました。外に出ないとわからなかった違いに気づくことができたという点でも、非常に勉強になったと感じています。

全国レベルの教室を目指して

今後は留学で得た知識・技術を、教室の発展に還元していきたいと考えています。特に学術活動をこれまで以上に熱心に行うことで、教室全体を全国レベルの水準に引き上げることが1つの目標です。当教室の留学制度はまだまだ発展途上ではありますが、後進の医師たちが積極的に学ぶことができるよう、私も全力でサポートしていきたいと思います。

最近の留学実績 ※直近10年

  • 2020-2021 手稲渓仁会病院
  • 2018-2020 札幌厚生病院
  • 2017-2019 仙台オープン病院
  • 2018-2019 手稲渓仁会病院
  • 2016-2019 聖隷浜松病院
  • 2016-2018 愛知がんセンター
  • 2016-2018 手稲渓仁会病院
  • 2015-2017 仙台オープン病院
  • 2015-2016 手稲渓仁会病院
  • 2015-2017 東大医科学研究所
  • 2014-2015 手稲渓仁会病院
  • 2013-2015 栃木がんセンター
  • 2013-2015 Dana-Farber Cancer Institute (Harvard University)
  • 2013-2014 手稲渓仁会病院
  • 2013-2014 佐久総合病院
  • 2012-2013 手稲渓仁会病院
  • 2011-2013 栃木がんセンター
  • 2009-2010 秋田日赤病院
  • 2009-2011 栃木がんセンター
  • 2008-2010 Dana-Farber Cancer Institute (Harvard University)

女性医師のキャリア

女性医師のキャリア 家庭を持つ医師へのサポート

当教室は2021年現在、教室員のうち約2割が女性医師です。家庭を持つ医師も多く、特に子どものいる女性医師は、当直の免除や産休・育休などのサポートを受けながら、常勤医として教室に在籍しています。家庭の事情に対して必要なサポートは1人1人異なるため、当教室では都度教授である仲瀬先生に相談し、方針を徹底しています。

医師のキャリアを諦めずに子育てに従事

私自身も子どもを育てながら常勤医として働いています。当直は基本的に免除していただき、仕事と育児を両立させています。大学病院は病棟の診察と外来の診療があるため、育児との両立は難しいかもしれないと悩んだこともありました。しかし、教授を始めとする教室の先輩方が非常に手厚くサポートしてくださるため、医師としてのキャリアも諦めずに働けることに感謝しています。

それぞれのニーズに合わせた働き方を実現

当教室は、仕事第一で邁進したい医師も、家庭と仕事を両立させたい医師も、それぞれの希望に合わせて働くことができる懐の大きな教室であると思います。そのため、先のキャリアに迷っている方でも、そのとき必要なサポートを十分受けられるのではないでしょうか。