JDDW2020
第28回日本消化器関連学会週間-JDDW2020-が、2020年11月5日-7日、神戸でハイブリッド方式で開催されました。当講座からも多数の演題を発表し、仲瀬教授は現地でシンポジウムやランチョンセミナーの司会、講師を務めました。多数の登録演題の中で、中村友哉先生(帯広第一病院)の演題が若手奨励賞、川上裕次郎先生の演題が若手奨励賞、ポスター優秀演題賞を受賞しました!中村先生の演題は、大学病院での専攻医研修で消化管チームをローテートした際に検討した内容です。卒後4年目の専攻医で若手奨励賞を受賞する快挙でした!当講座の専攻医研修では、日々の診療から浮かび上がるclinical questionを大事にする指導を行っています。
今年は、コロナ禍のため、クリクラ学生さんをJDDWにお連れすることができず残念でした。来年のJDDWには、多数の演題とともに、研修医の先生方や熱意のある学生さんと一緒にJDDWに参加できたらと考えています。来年のJDDW2021に向けて、日々の臨床、研究をすすめてまいります!
<帯広第一病院中村友哉先生のコメント>
この度、JDDW2020の一般演題で誌上発表させて頂きました。チオプリン製剤(商品名:イムラン、ロイケリン)は炎症性腸疾患の維持療法において重要な薬剤です。チオプリン製剤の投与量を調整するためには6-thioguanine nucleotide (6-TGN)という有効成分の濃度を測定することが有用とされていますが、6-TGNの検査は日本では保険適応外であるため日常診療で用いることができません。そこで、一般的な血液検査項目で6-TGNを代替できないかと考え検討を行った結果、血中の「リンパ球数」が6-TGNを反映することが分かり、検討内容について発表させて頂きました。今後もさらに症例を蓄積し、解析を続けていきます。本演題は大学での専攻医研修中に検討し、応募させて頂きました。発表にあたりご指導いただきました仲瀬教授や横山先生、ならびに消化器内科学講座の先生方にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。
◇JDDW2020発表演題
・チオプリン製剤投与中のIBD患者における赤血球中6-TGN濃度と白血球分画についての検討 中村 友哉
・非切除急性胆嚢炎に対する内視鏡的胆嚢ドレナージ-EGBS対EUS-GBDの後ろ向き比較研究- 川上裕次郎
・治療困難肝内結石に対するSpyGlass DSを用いた胆道鏡下治療 瀧澤歩
・当科における高齢者切除不能膵癌に対する化学療法の現状と治療効果 大和田紗恵
・分類不能鋸歯状病変を伴ったtraditional serrated adenoma癌化症例 山川司
・International Session 炎症性腸疾患の治療:現在と未来(Treatment of IBD: Present and future) Discussant:仲瀬裕志教授
・ワークショップ Translational researchを目指した下部消化管研究 司会:仲瀬裕志教授
・ブレックファーストセミナーThe treatment goal of Crohn’s disease based on the new therapeutic strategy 演者:仲瀬裕志教授
・ランチョンセミナー すべての消化器専門医に見つけてほしい,命に関わる希少疾患HAE(遺伝性血管性浮腫)司会:仲瀬裕志教授
・サテライトシンポジウム 炎症性腸疾患における診断と治療 司会:仲瀬裕志教授