J-COSMOSにおける中間解析の追加検討が、Gastroenterologyに掲載されました
日本人炎症性腸疾患患者におけるCOVID-19感染者の多施設共同レジストリ研究(J-COSMOS)における中間解析の追加検討が、Gastroenterologyに掲載されました。J-COSMOSはIBD患者におけるCOVID-19罹患の実態を調べたコホート観察研究であり、72の医療施設が参加し、日本のIBD罹患者の約1割が対象となった多施設共同研究です。COVID-19罹患中におけるIBD治療薬の継続・休薬方法は暫定的なガイドラインが公表されているものの、全世界的にエビデンスが不足しています。本報告では、 COVID-19罹患中のIBD治療薬の継続・中止はCOVID-19重症度に影響を与えない可能性が示唆されました。また、COVID-19罹患中の IBD治療薬の中止は 、IBD再燃に関与しない可能性が示唆されました。
本研究は、厚生労働省科学研究費難治性疾患政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班における、JAPAN IBD COVID-19 TaskForceの取り組みの一環です。TaskforceならびにJ-COSMOS groupの皆様のご尽力に厚く感謝申し上げます。
Should we continue or discontinue inflammatory bowel disease medication in patients with COVID-19?
Hayashi Y, Nakase H, Hisamatsu T; J-COSMOS group.
Gastroenterology. 2022 Mar 11:S0016-5085(22)00239-6. doi: 10.1053/j.gastro.2022.03.008. Online ahead of print.
PMID: 35288110 PMCID: PMC8916839 DOI: 10.1053/j.gastro.2022.03.008