炎症性腸疾患遠隔医療講座を開設
北海道内の炎症性腸疾患(IBD)専門医はまだ少なく、専門性の高い医療を受けるためには、患者さん及びそのご家族は遠方からの移動を余儀なくされることもあります。当講座は遠隔医療に注目し、広大な北海道における患者さんの負担軽減、IBD診療の均てん化、IBD診療に携わる若手医師や研修医及びコメディカルスタッフへの教育・研修等において、主導的な役割を果たすことを目的とし、炎症性腸疾患遠隔医療講座が設立されました。
・遠隔連携診療により、遠方から受診が必要であった患者さんの負担軽減につながります。我々が取り組む遠隔診療では、高度医療施設の医師に対し、中核病院の患者さまがその病院の医師とともに受診する形態をとるため、地方勤務の若い医師のIBD診療教育の充実も期待されます。
・地方中核病院でのIBD診療で、治療方針に迷うケースや難治症例などの相談窓口となることも可能であり、各方面の病院にとっても負担軽減につながります。
・各地域の中核病院、かかりつけ医との研修会、病診連携をすすめることで、道内のIBD診療ネットワークが構築でき、より質の高いIBD診療が期待できます。
・本学消化器内科学講座は、2019年10月に炎症性腸疾患分野別拠点病院に指定されました。分野別拠点病院の役割の1つに各地域の病院における医師、看護師、栄養士、薬剤師のIBD教育を充実させることが挙げられております。当講座が消化器内科学講座とも連携してコメディカルスタッフ教育に携わることで、炎症性腸疾患分野別拠点病院の役割に寄与するものと考えます。