当教室のご紹介

札幌医科大学消化器内科学講座は、2018年現在、教授の仲瀬先生を中心に臨床と基礎研究を両立して学ぶことのできる教室へと進化しています。もともとは大学として基礎研究を突き詰める学問的な側面の強い教室でしたが、現在は大学病院でも基礎研究だけでなく臨床をもしっかり行う風潮があります。そのため、今では臨床をやりたい医師も、基礎研究をやりたい医師も、自分の希望することができる教室といえます。

当教室のご紹介

消化管領域・肝胆膵領域に分かれた診療

当教室は、消化管領域と肝胆膵領域に分かれて診療を行っています。ここではそれぞれのチームの特徴についてお話します。

消化管領域

消化管領域では、炎症性腸疾患の研究や内視鏡の治療・診断、遺伝性のがんについての研究に特に力を入れています。臨床研究として、最先端の治療や研究を行っていることも一つの特徴です。仲瀬教授は厚生労働省難治性疾患研究事業「難治性炎症性腸疾患に関する調査研究」の分担研究者の一人として、本邦の炎症性腸疾患の様々な臨床研究に取り組んでいます。また、明確な診断根拠に基づいた治療を徹底するため、すべての生検および切除病変の振り返りを複数名で行っております。

肝胆膵領域

肝胆膵領域では、まず肝臓分野で肝炎や肝臓がんの治療に力を入れています。静脈瘤治療を熱心に行っている先生も居ます。次に胆膵領域では、近年医師の数も増え、留学から戻って教室を盛り上げようとする医師もおり、これからさらなる活躍が期待されているところです。

また、外科との合同カンファレンスは全体で月1回、各チームで月1回行い、 加えて他院医師を含めた内視鏡オープンカンファレンスを月1回行うなど、 単一の診療科や病院組織を超えた交流も行っています。

育成方針

育成方針

当教室は、専門的な分野に進む前に、まず内科医として総合的な経験を積むことを重視しています。特に地方の病院では、消化器内科医が内科全般を支える境遇にあることも多いため、内科医としての総合的なスキルが必要とされることもあります。どんな病院でも活躍できるよう、一般的な内科の知識を身に着けたい方には当教室は非常に合っていると思います。

また、大学にはその道のエキスパートが集まるため、総合的な知識をみにつけたうえで自身の専門分野をみつけ、サブスペシャリティを持つことも可能です。

研修プログラム

消化器内科学講座では急性・慢性および良性・悪性問わず消化器に関するすべての疾患を扱っています。また地域医療においては消化器病のみならず、内科疾患全般に幅広く対応することが求められるため、primary care能力を有する内科医であり、かつ専門性の高い知識・技術を有した消化器内科医の育成に努めています。そのために卒後10年間をひとつの区切りとして、大学病院~地域基幹病院~地域関連病院を数年毎にローテーションし、さまざまな環境で臨床経験を積み臨床医としてのスキルアップをはかるとともに、日本内科学会をはじめとした各学会の専門医の取得、大学院への進学・医学博士の取得を目標としています。

内科専門医の取得

消化器内科では、まず内科専門医の資格を取得します。その流れは以下のとおりです。

内科専門医取得の流れ

  • 医局に入局。大学病院にて内科の基礎的な部分や消化器内科領域の一般的な知識を学ぶ。この間に他科研修もおこない、内科専門医に必要な他診療科の疾患の症例数を集める。
  • 地域の関連病院や中核病院で一般内科、消化器内科について経験しながら学習。
  • 内科専門医取得

そのうえでサブスペシャリティの専門医資格を取得する医師も

内科専門医の取得後は、それぞれの希望に応じて進路が変わります。消化管領域や肝胆膵領域に興味を持ち、それらの専門医資格取得を目指す方もいれば、一般的な内科医を目指し、さらに経験を積む方もいます。

診療・研究内容

消化管(食道、胃、小腸、大腸)疾患

消化管グループは食道・胃・小腸・大腸疾患の診療と研究に携わっています。消化管疾患は炎症、腫瘍、機能性疾患と多岐に渡り、当科で症例数が多いのは炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)、胃癌、大腸癌ですが、大学病院ですのでまれな消化器疾患を診療する機会も多く、例えばGIST(消化管間葉系腫瘍)、アカラジア、消化管悪性リンパ腫、消化管ポリポーシス、非特異性多発性小腸潰瘍等、まれで難治性の疾患の診療にも取り組んでいます。また特記すべき点として、家族性大腸ポリポーシス(FAP)やリンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸癌、HNPCC)の遺伝カウンセリングと遺伝子診断を、臨床遺伝センターと連携して行っています。


食道・胃・大腸癌の内視鏡治療(ESD/EMR)
進行食道癌の術前化学療法、根治的化学放射線療法
進行胃・大腸癌の化学療法、バイオマーカーの探求
難治性潰瘍性大腸炎・クローン病に対するステロイドフリー療法(アザチオプリン、TNFa阻害薬、タクロリムス、白血球除去療法)
潰瘍性大腸炎の活動性指標の探索(便潜血、血清マーカー)
小腸疾患の診断と治療
リンチ症候群の遺伝子診断
消化管ポリポーシス(家族性大腸腺腫症、若年性ポリポーシス、過形成ポリポーシス、Cronkhite-Canada症候群)

肝疾患

肝機能障害を来たす患者さんすべてが診療の対象です。ウイルス性肝炎、自己免疫性肝疾患、脂肪肝などの慢性肝炎、肝硬変を呈している患者さんや、肝がんの患者さんが診療の中心です。現在、B型肝炎、C型肝炎は非常に有効な薬剤が登場しています。とくにC型肝炎は、ほとんどの患者さんでウイルスを排除することが可能になっています。当科でも、積極的に抗ウイルス療法を行い、多くの患者さんでウイルスの排除に成功しています。肝硬変になった場合、合併症として食道や胃に静脈瘤と呼ばれる血管のこぶを作り、時には、こぶが破れて出血することがあります。当科の患者さんには定期的な内視鏡の検査をお勧めしており、そこで治療が必要な静脈瘤があれば、内視鏡的治療(硬化療法や結紮術)、あるいは胃の静脈瘤の場合には、血管造影を用いた治療(バルーン下逆行性経静脈的塞栓術)を積極的に行い、きれいに治すことを心がけています。肝がんの患者さんに対しては、ラジオ波焼灼療法などの局所治療、肝動脈塞栓療法などの血管造影を用いた治療、さらに分子標的薬といった新規の抗がん剤を用いた治療など、外科や放射線科とも連携し、患者さんひとりひとりに最適な治療選択をするよう日々心がけて診療を行っています。

胆嚢・膵臓疾患

すべての胆道(胆管・胆のう)疾患・膵疾患を対象に最新の検査・治療を行っています。良性疾患としては胆石症、胆嚢炎、急性膵炎など、時に重症化すると全身管理のもと治療を要するものがありますが、他科とも連携を図りながら内視鏡的胆道ドレナージ、経皮経肝胆嚢ドレナージなど適切なタイミングで処置を行い、最善の治療をチームで行っています。

慢性膵炎、自己免疫性膵炎、難病指定されている原発性硬化性胆管炎など、長年にわたり患者さんの生活に寄り添った治療が必要な疾患も担当します。最新の知識ときめ細かな外来診療を通して患者さんと二人三脚で治療にあたっています。

また、膵がん・胆管がん・胆のうがんは難治がんの代表とも言われています。これら悪性腫瘍や膵嚢胞性疾患、膵内分泌腫瘍などの診断のため、外来では各種画像検査に加え、超音波内視鏡検査での精密検査を行っています。特に悪性腫瘍に対しては早期治療をめざした正確な診断体系の確立をめざし、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)や超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNA)を用いて確定診断を行い、治療に関しては外科や放射線科と密な連携をとりながら最適な治療法を選択し、ときに手術適応のない症例に対しては、抗癌剤を用いた化学療法はもちろん、各種インターベンション治療(内視鏡的胆道ステント留置術、超音波内視鏡下胆道ドレナージ術、内視鏡的十二指腸ステント留置術など)を駆使し、患者さんのQOLを重視した治療も行っています。

取得可能な資格

  • 新・内科学会専門医
  • 消化器病学会専門医
  • 消化器内視鏡学会専門医
  • 肝臓学会専門医
  • がん薬物療法専門医

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    TBSラジオ 毎週月曜 17:50~ 「腸から始まる健康ライフ」 2017年7月3日から5週連続で出演します。 番組WEBサイト

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